ココイチが値引きをしない理由「うちのカレーはうちでしか食べられない」(プレジデントオンライン) https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20201102-00039831-president-bus_all
この記事を読ませていただき、思い出話というか昔話をアップしようと思いました…。
私が独立して最初に開業した飲食店はカレー専門店です。CoCo壱の社歴を含む経営手法はホントに参考になり、また憧れた時期がありまして…あ、この話はいつかまた別の時にでも…笑
37~8歳あたりの頃だったと記憶します…
「そんな考えでよぉくバイジングできるもんだ!それなら学生でもできる!」
そう言葉を投げつけられたことがあります。
ある店(正確には幾数店舗)の売上減少をなんとか食い止めることがてきるか?と頼まれて、1年の時間とやり方をある程度任せてくれることの約束でお受けしました。
先ず、スタッフのオーラ…ここまでかと驚くほど濁っていることがすぐに気づけました。
店はあちこち壊れていて、それでも補修費用を用立ててはくれず…。掃除もできてない…。新しいメニューの導入も消極的で安売りはしないが、とにかく手数が多く多売が厳しい(安価な商品で調理標準時間がかかりすぎてしまっていて…)。お客様にはセットメニューをお薦めするが、コース仕立ての為に完結するまでにキッチンと客卓を何往復もする…かつ、乱れた導線の設計をお洒落と履き違えていて…。
正直、しまった!と頭を抱えました。あれもこれも変えてと言えない…店主も数店舗経営でプライドもある…。これは厳しい仕事を承ったなぁと最初は戸惑いましたねぇ。優先順位のどれもが最優先に感じて…。
しかし先の見えない時こそ、すぐに結果が出せそうで出せない非数値的な部分から始めようと考えるに至り…とにかくお客様に一番近い取り組みとして掃除の徹底を計りましたねぇ。
掃除ってね、リセットなんですよ。あらゆることのリセット!リセットっていうからにはその後のスタートは清々しくなっていなければなりません。清々しさはオペレーションやメンタルに大きく影響します。そしてそれがお客様に伝わればお客様が喜ぶ。それがスタッフの喜びになります。いや、(喜びに)ならなくてはもうその仕事をする価値が無いのです…。イヤイヤすることの全てにイヤイヤオーラが宿るのですから…。
でも、この案件においてはそうそう一筋縄にはいきません。
掃除は…やり方(方法)、仕上げ方(完成形)、続け方(掃除の継続)、キープ力(美しさの保持)、メンテナンス(手当)など、多方面で押さえなければなりませんね。
マニュアルが要るのか、チェックリストが要るのか、デイリーチェックが要るのか…どうなったらメンテナンス対象なのか、いや、メンテナンスは定期と不定期に分かれます、そのどちらなのか…。
たかだか掃除と侮るならば同然そのいずれ(先述のマニュアルやリスト)も生まれません。
逆に言えば、やると本気で決めたら自然に生まれるのですね。それが取り組みなんです。
誰かが感性頼りにあそこ汚いぞ!あそこやったか?と追いかけるだけの管理すると受け手のメンタルは疲労します。
それは掃除に関わらず全ての方面においてそうですが。
どうやろう?どう管理しよう?何を結果としよう?
と明確化して始めるのです。
あの時も現場とは共にやりましたねぇ…そうしながらやる気を立て直したことを思い出します。
そうして…
コンセプトの確認をして、安売りは身の削りと理解してもらって、人的側面の再構築を計り…
さぁ、いよいよ核心的な部分に切り込めると意気揚々になった頃に、先ほどの言葉を浴びました笑笑笑
その会社の社長です。
叩き上げこの道一本の社長ですから、まぁ小難しいことは苦手なんでしょう。でも、現場の若いスタッフはもっとデリケートです。
経営者になりたかったら根性持って奥歯噛み締めガムシャラにやらんかァーイ!
ってノリの社長ですから、自分のやり方をグダグダ言われるのが大嫌い!でも、働いている若いスタッフ達は、皆が皆経営者や管理者になりたいわけじゃなくて、純粋にこの仕事が好き、接客が好き、人が好き!って人もいるんです。その為(お客様の喜ぶことがしたい)というまさに純然たる動機の前で、根性論より手法手段の方が欲しがる訳ですよ。そこに反応し、かつ全スタッフが役割に関わらず取り組める最大の現場における取り組みはやはり掃除です!そしてお客様に直接的にも間接的にも伝わるのも掃除!
そんなことも理解しないで…(いや、理解してたらあれほど汚れに乱れた店で自慢の料理出させないか…笑)学生でもできるとは言ってくれるじゃないか!笑笑
お客様から現場が明るい(明るくなったが本当)とアンケートに書いていただけることが増えたあたりからクレームも減少し、客足も増えたり停滞したりを繰り返している中で、メニューのリニューアルを進言しました。手間に振り回された現場スタッフもわずかにやる気を取り戻したようで、ひと仕事クリアした気分でその会社を後にしました。
だって学生にでもできるんでしょ?貴方(その会社社長)にはできなかったのに?笑笑
残念なことに風の噂ですが、コロナ禍に耐えきれなかったのか随分閉店されたとのこと。
勉強させてくれる、吟味して挑戦させてくれる、失敗してもチャンスをくれる、一緒に汗かいてくれる…そんな会社やそんな社長はホントに少ないんですよ!
そういう会社に今いられてるなぁと思ったなら、それこそ奥歯噛み締めてしっかり勉強して挑戦して恩返しするのも立派な生き方だと私は思います。
CoCo壱はそういう信頼できる人間にのみ暖簾を分けます。ブルーム制度ってのは江戸の大昔から暖簾分けって酷似の仕組みがあるんです。ま、その頃は旦那がお金まで出してくれたとかありますが、それは時代の話。ノウハウと看板を分けてくれるってのはとても大切なことなのにFCって仕組みがその重さをかなり軽くしますが、それも時代ですね。
CoCo壱の古臭そうなこだわりが、今の最強アイテムとなるのかもしれません。
今日はここまで😊👍️